先日、Twitterのフォロワーさんから、
「薬は飲みたくないのですが、何からするべきでしょうか?」
という質問を頂きました。
かなり詳しくお返事をしたので、こちらにもまとめたいと思います。
まず、
パニック障害は、心の病ではなく脳機能障害だという説があります。
セロトニンやノルアドレナリンといった脳内神経伝達物質の量や質がバランスを崩すことによって発症すると言われています。
SSRIという新型抗うつ薬のパキシルがパニック障害に適応すると言われていて、精神科や心療内科に行くと、パキシルを処方される方が多いようです。
従来のベンゾジアゼピン系抗不安薬を処方される方もいます。
その他の療法としては、認知行動療法が効果があると言われています。
これらをふまえた上で、
それでも薬は飲みたくない!という方に、私の闘病経験からのアドバイスをご紹介させて頂きます。
まず、外出時、電車・人込み・歯医者など、パニック発作が起きやすい場所に行く場合は、レスキューレメディまたはアロマの精油をハンカチに1滴垂らして携帯します。
パニック発作が起きそうになった時、それらを使用して発作を落ち着かせます。
アロマ精油は、私のおすすめはラベンダーとオレンジですが、人により合う・合わないがありますので、アロマのお店で店員さんに相談したり実際に香りを嗅いで自分に合う香りを見つけると良いでしょう。
・不安感が強い時におすすめの精油は・・・ベルガモット・クラリセージ・ネロリ・オレンジ・サンダルウッド・イランイラン・シダーウッド・ゼラニウム・フランキンセンス・ラベンダー
また、手軽にできるものとして爪もみ療法というものがありますので、小指の爪の先をマッサージし副交感神経を優位にします。
(パニック発作は交感神経が優位になることで起きるため)
これらについて、詳しい説明はこちら→電車に乗る時・歯医者に行く時・パニック発作が起きそうな時におすすめグッズ
また、日常的に体と心を整える方法としては、
・日光に当たる。
・ウォーキングをする。
・食生活に気をつける。
・発酵食品を食べる。コーヒー、白砂糖は止める。
・化学物質の摂取に気をつける。
・入浴を心がける。
・精神薬以外の薬もなるべく服用しないようにする。
・自然に触れる(森林浴など)
・陰気な人、マイナス思考の人に近づかない。
・パニック発作が起きた時のことではなく、大丈夫だった時のことを意識的に思い出す。
・人間は、いつかは必ず死ぬと腹をくくる。
などなど。
1番のおすすめは、食生活の改善です。
私たちの体は私たちが食べたもので出来ています。
それは、脳も同じです。
パニック発作が辛いと、どうしても、この辛い発作をどうにかしよう!という方向に気持ちが行くと思うので、とりあえず薬で・・・となると思いますが、
抜本的に治したいのなら、日常的に様々なことに取り組むしかないと思います。
時間はかかると思いますが、少しずつ効果は出てくると思います。
詳しい内容や理由に関しては、またこちらのブログで記事を書きたいと思います。
■内容■
パニック障害とPTSDの治療と回復への道すじをわかりやすく解説。
自分でできるメンタルケア・体験集もあり。
感想
パニック障害に関して、1冊持っていると便利
パニック障害・PTSDの基本的な説明から診断・薬による治療・精神療法・自分でできるメンタルケア・家族として・回復までの体験集がまとめられています。
「パニック障害は治る」「パニック障害は疲労病」という主旨で、とてもわかりやすく解説してくれています。
総合得点
80点
パニック障害の方へ。
説明もわかりやすいですし、イラストや図が優しく、心が癒される本です。
パニック障害と闘うには、まずは病気の基本的な知識が必要です。
自分でできるメンタルケアもたくさん紹介されていますので、闘病に役立つ本となるでしょう。
おすすめの方
・パニック障害の方
・PTSDの方
・ご家族にパニック障害の人がいる方
詳細はこちら
よくわかるパニック障害・PTSD [ 貝谷久宣 ]
労働政策審議会が、企業などに新たに精神障害者の雇用を義務付けることが必要とする意見書をまとめた。という記事を読みました。
躁鬱病・統合失調症・てんかんなどと一緒に、パニック障害も入っていました。
近年、パニック障害は増加しているようで、周りにも少しずつ認知が広がってきたと思います。
パニック障害という病気が多くの人にどういう病気か?ということを知ってもらい、理解してもらうことは、パニック障害の方も生活がしやすくなることだとは思いますが、仕事に関しては、少し思うことがあります。
まず、パニック障害が重症化してしまうと、「また起きたらどうしよう・・・」という予期不安が大きくなり、家から一歩も出られない・お風呂に入れない・美容院に行けないなどの状態に簡単になります。
私は、家から一歩も出られない・美容院に行けないという時期が1年半も続きました。
次に、外に出られるようになっても、スーパーのレジに並んでいられない・渋滞に耐えられない・人込みに耐えられない・電車に乗れないという状態がありますよね。
調子が良いと思って外出しても、コンビニのレジで突然ドキドキしてきて、急いで商品を棚に戻し店から飛び出してきたことなんて何回もあります。
同じパニック障害の人で、そのままカゴを置いて逃げてきたという人もいました。
また、パニック障害になる方は真面目で完璧主義の方が多いです。
仕事中にパニック発作が起きることが怖い・・・というよりも、、仕事中にパニック発作が起きて周りに迷惑をかけたらどうしよう・・・など、周りのことを考え、益々不安をつのらせる方もいます。
おそらく、パニック障害を抱えながら働くことが出来ている方はかなり状態は良い方で、
家から出られない・家族がいてくれないとパニック発作が起きるなど、深刻な方もたくさんいるのではないか?と思います。
1番良いのは、重症化する前に病院に行き、治療をしながら仕事を続けることです。
でも、すでに重症化してしまった・治療に専念しているといった方は、余計なことは考えないで、治療に専念したほうが良いと思います。
パニック障害になったという経験は、社会的な立場や仕事上の出世などには役立たないかもしれませんが、
他の面で、あなたの人生を豊かなものにし、また周りの人を豊かにする場合もあります。
少しずつ認知されてきたとはいえ、まだまだマイノリティですよね。。。
ネットがある時代に生きることができて、本当に良かったと思います。
パニック障害の方はコーヒーを飲むのは止めた方が良い!というのは、結構有名な話ですが、
時々Twitterで、「そうなんですか!?」という@を頂くことがあります。
そうなんですよ!!!
カフェインは、脳内のアデノシンという神経伝達物質の働きをストップさせる作用があります。
アデノシンという物質は、パニック発作を引き起こすノルアドレナリンのブレーキ役なので、結果、ノルアドレナリンが過剰に分泌されることで生じるパニック発作が起こってしまう。ということです。
パニック障害の方には、元々コーヒー好きな方が多いようです。
そういう私も、パニック障害になる前は、多い日だと13杯~15杯など飲んでいた時期もありますから・・・。
なるべくしてなった。と言っても過言ではありません。
カフェインを含む飲み物は、他にもウーロン茶・紅茶・ほうじ茶などいろいろとありますが、1杯に含まれるカフェインの量がコーヒーがとても多いので、まずはコーヒーを気をつけましょう!
比較的、エスプレッソやインスタントコーヒーはカフェインの量が少ないそうですから、
どうしても飲みたい場合は、そちらを飲むと良いかもしれません。
昨年、久しぶりに発作が起きそうになったのも、本格的な喫茶店でアイスコーヒーを飲んだ後でしたから、
やはり、コーヒーは止めておいたほうが良いと思います。
実は、私は今、妊娠8か月です。
昨年の秋に、数ヶ月、体調不良を理由にブログの更新をお休みさせて頂きましたが、
妊娠初期で調子が悪く、毎日寝ていました。
パニック障害と妊娠についてですが、
ネットで調べたところ、妊娠中にパニック障害を発症する方もいるようです。
私の場合は、
まだ、パニックで薬も飲んでいた時、月経前症候群の治療で通っていた産婦人科の医師に、
「この薬を飲んでいて、妊娠は大丈夫ですか?」と聞いてみました。
その医師は女性でしたが、
「薬がどうこうというよりも、病気を抱えたまま、出産した後子供を育てられるのかどうか、そちらを考えなさい」
と言われました。
当時25歳くらいだったと思うのですが、
当時の私は、電車もバスも人込みもNGだったので、この状態では到底子育ては無理だ・・・と思いました。
その後、無事、パニック障害を克服し、薬を飲むのも止め、
少しずつ自分の体調に自信がついてきたので、そろそろ・・・という話になりましたが、
実際には、2011年くらいまでは、予期不安が抜けていなかったのでどうしようか・・・と迷っていました。
ただ、あくまでも私の場合ですが、妊娠してからのほうが、はるかに体調が良いです。
女性でパニック障害の方は、月経周期や女性ホルモンについて考慮したほうが良い。と以前も書きましたが、
妊娠したことでホルモンバランスが変わり、体調が良くなったのかもしれません。
が、逆に、妊娠してから発症する方もいるようなので、注意が必要ですね。
以前Twitterで、
「パニック障害を発症し薬も飲んでいるのですが、年齢的なこともあり、妊娠を急いでいます。
どうしたら良いでしょう?」
と質問を頂きました。
その場合、
まずは、通っている病院の先生に、そのことを伝えたほうが良いと思います。
また、心療内科・精神科の医師が「妊娠中でもOK」と言って処方した薬でも、
一応確認として、産婦人科の医師にも確認をとったほうが良いと思います。
また、パニック障害の治療には、精神薬の処方(西洋医学)という方法以外にも、
漢方薬や整体、鍼など、東洋医学もありますので、考えてみると良いでしょう。