SSRIの副作用で恐ろしいことになり、精神薬を止めよう!と決心してから、離脱症状なのか薬が抜けたからかわかりませんが、かなり重度のうつ状態になりました。
朝起きられないのは当たり前ですが、カーテンから漏れてくる光にも耐えられない。
人と5分会話するだけで疲れて起きていられない。
食欲がまったくなく、ごはんも食べられない。
感情がまったくない。
1日中、起き上がれない。
「死にたい!」「死にたい!」という自分の声が頭の中でして、起き上がると自殺してしまうのではないか?と自分でも思う。
などなど。
正直、数年間のパニック障害との闘いよりも、数ヶ月のこの状態のほうが辛かったです。
そんな時、そうなる前に購入した「人はどうして死にたがるのか」という本があったので、どうにか起きていた時に少しずつ読んでみました。
この本は、自分自身もうつを経験した心理カウンセラーの方が自殺予防を第一の目的に書かれた本で、「死にたい!」という気持ちが湧いてくる心のメカニズムを非常にわかりやすく説明してくれています。
図なども入っていて、同じ内容を何度も何度も理解できるように説明してくれますので、1冊しっかり読めば、うつという状態・死にたい!という状態がどういうことなのかということがわかります。
私は、この本の論理を頭に叩き込むことで、心の底から湧き上がってくる「死にたい!」「死にたい!」という声と闘いました。
うつ状態・「死にたい!」と思う状態は、けしてあなたが弱いからではなく、人間として生きるための正常な反応なのです。
ただ、普通は正常に働くべきその反応が、誤作動してしまっているのです。
自分を責める必要は、まったくありません。
うつ状態の方・死にたい!とすぐに思ってしまう方・うつと闘うご家族がいる方・・・そうした方々に、ぜひ読んでみてほしい本です。
これから、もし、またうつ状態になることがあったら、私は真っ先にこの本を読むつもりです。
うつが本当にひどい時は、本など読む気力がないのはわかります。
それでも読んでみて欲しいなと思います。
頭にも心にも元気をくれる本です。
人はどうして死にたがるのか レビュー
次回は、7月15日(月)18時更新です。
先日、「うつ病治療 常識が変わる」という本を読みました。
この本は、2009年にNHKで放送された「NHKスペシャル うつ病治療 常識が変わる」と「クローズアップ現代 抗うつ薬の死角」の内容に追加取材を加えて書かれた本です。
前半は、現代日本で行われているうつ病治療・抗うつ薬の多剤処方について書かれているのですが、これが、非常に興味深い。
精神科、心療内科に通われている方・精神薬を服用中の方・ご家族に闘病中の人がいらっしゃる方・・・ぜひ読んでみてほしい本です。
目次から少し紹介しますと、
第一章 ”不適切”な投薬 症状を悪化させる多剤併用
第二章 クリニック乱立の闇 なぜ診断がバラバラなのか?
第三章 抗うつ薬の死角 封印されてきた危険な副作用
・・・・・・・・・・・
けして、精神薬を全面的に否定する内容ではないですし、私たちは、決して抗うつ薬の効能や存在意義を否定しているわけではないとプロローグにも書かれています。
私が特に興味深いと思ったのは、
・「抗うつ薬の投与は基本的に1種類」というのが国際的にも共通の大原則だそうで、2種類以上抗うつ薬を処方する多剤療法は日本独特の治療法だそうです。
・本当は躁うつ病であるのに、うつ病と誤診され、うつ病治療の薬を投与されたことにより、症状が悪化して暴力性などが高まる場合があるそうです。
・同じ患者さんが複数のクリニックに行き、同じように症状を訴えても、診断名も処方される薬もバラバラ。
1種類のみの処方の病院もあれば、初診から数種類の処方をしてくる病院もあります。
・SSRIは危険な副作用があるということで、アメリカでは訴訟なども行われているそうです。
精神医療や精神薬というものは、長年の研究を重ねて確立されてきたものですから、
けして、全面否定するようなものではないと私は思っています。
ただ、どんなこともそうですが、何事にもプラスとマイナスがありますから、ちゃんと知識を得て、賢い判断をしなくてはなりません。
自分の体・心は、自分で守るしかありません。
医師や薬が守ってくれるわけではありません。
うつ病治療 常識が変わる レビュー
次回は、7月8日(月)18時更新です。
■内容■
ベストセラー「免疫革命」で有名な安保徹医師による具体的な病気の治し方。
現代医療による薬漬け対症療法から、免疫力に注目した根本的原因解決療法へと新たな視界を開く!
自律神経の仕組み・免疫力を上げて病気を治すコツをわかりやすく説明。
感想
非常にわかりやすい本です。
交感神経・副交感神経という自律神経の仕組みから、病気のメカニズム、ストレスがかかると体がどう反応するのか、その時私たちはどのように対処したら良いのかなど、病気が治る仕組みをとても丁寧に説明してくれています。
また、現代医療で安易に処方される薬について、薬の服用は一時的に症状を抑えることはできますが真の治癒はもたらさず、免疫力を高めることが病気を根本的治癒へと導くとおっしゃっています。
強い薬を使用すれば、その薬の成分自体がストレスとなる場合もあるそうで、処方薬を服用されている方には必読の書だと思います。
総合得点
98点
パニック障害の方には、オススメの本です。
パニック障害は交感神経が優位になり交感神経が緊張することにより、めまい・吐き気・動悸・死ぬかもしれない!という恐怖など、全身症状が表れます。
この本は、交感神経と副交感神経という自律神経の仕組みを丁寧に一からわかりやすく説明してくれていますし、処方された薬を飲むことによる交感神経への影響も記されています。
おすすめの方
・どうしてもパニック障害を治したい方。
・今飲んでいる薬を止めたい方。
・このまま薬を飲み続けても良いのだろうか?と不安な方。
・自律神経失調症の方。
・病気になるメカニズムを知りたい方。
詳細はこちら
「薬をやめる」と病気は治る