先日、ツイッターで、
「私たち素人は信じるしかない。 自分では治せないのだから」
という@を頂きました。
精神薬についてです。
確かに信じることというのは重要で、プラシーボ効果なんかもありますから、闇雲に疑うよりも信じたほうが良い場合もあります。
ただ、明らかに副作用の症状が出ているのに信じ続けるというのは危険ですし、その症状を医師が副作用と判断してくれるかわかりません。
これが、精神科治療の難しいところだと思うのですが、例えば、私は最大で1日50錠以上の薬を飲んでいた時期がありました。
その時、ただの肌荒れで皮膚科に行ったのですが、今飲んでいる薬ということで精神科の薬を持って行きました。
すると、その皮膚科の医師に、
「私は専門外なのではっきりはわかりませんが、あなたがこんなにたくさん薬を飲まなくてはならない人には、私にはどうしても見えない。
他の病院を紹介してあげるから、行ってみなさい」
と言われ、他の病院を紹介してくれました。
次の日、紹介された病院に行くと、夕食後2錠だけになりました。
特に悪化することもありませんでしたから、何のために毎日50錠も飲んでいたのかわかりません。
まぁ、離脱症状もありませんでしたから、その点は良かったなと思っています。
1日50錠以上飲んでいたのは、3か月間くらいだったと思います。
パニック障害になり初めて心療内科に通っていた頃の私は、病気は医師が治してくれるものだと思っていました。
専門家である医師が処方した薬を飲んでいれば、病気は治るものだと思っていました。
約4年間の病院巡りとたくさんの医師との出会い、大量の薬、そして自分の気づきから、
今の私は、病気は自分で治すものだと思っています。
もちろん、医師や専門家の力を借りることはあるでしょう。
薬の力を借りる時もあります。
でも、
病気と闘うのは、あなたです!!!
病気を治すのは自分。
それに気づいた時から、本当の闘病が始まるのかなと思います。
私も先に闘い終えた人間として、出来る限り役に立つ情報を発信できたら・・・と思っております。
次回は、5月20日(月)18時更新です。
本当に優秀な精神科医は感謝されない。
先日、こんな話を聞きました。
患者さんが何かしら問題があると思って病院に行くが、話していて、「あれ?俺、問題なかったじゃん!」と思って治ってしまうというのが本当に優秀な精神科医。
一般的に感謝される精神科医というのは、長い時間をかけて話を聞いてくれたりして、「こんなに俺のために時間をさいてくれた!」と思われる人。
だそうです。
確かになぁ~と思うことはあります。
私が診てもらった精神科医の中で、大嫌い!なおかつ人間としても最低だな・・・と思った医師がいます。
その地域でパニック障害治療の第一人者と言われていた人で、パキシルを異常に勧めてきた医師ですが、副作用でとんでもないことになってももちろんそんなことは認めなくて、自分こそは最高の医療を提供している!みたいな感じを常に出していて、本当に嫌な奴だ・・・と思っていました。
ルボックスを服用して、記憶が飛んでしまったり名前や住所がわからない状態になっているのに、
「それは治療方法がないので、仕方がありません。名前と住所を紙に書いて、持ち歩いたら?」
パキシルを服用し、自殺衝動がひどくマンションから飛び降りてしまいそうだと訴えても、
「死ぬ時は、死ぬ。寿命だね」
というかんじで、最低の医者だ!と当時は思っていました。
ただ、症状が落ち着いて、少しずつ元気に回復してくると、もしかしたらあの医師はやはり優秀な人なのかもしれないな・・・と思う時があります。
感情的には頭にきてるので(笑)認めたくはないのですが、でも、やはり、優秀な人なのかもしれない・・・と時々思います。
パニック障害で苦しんでいた頃の自分は、こんなに苦しいのにどうして誰もわかってくれないんだ!どうして誰もいたわってくれないんだ!という気持ちが強かったように思います。
パニック障害という病気が、そのくらい人を追いつめるといますか、周りのことなんて考えられない状態にするのは仕方がない部分もあると思いますが、とにかくパニック障害の頃の私は優しい言葉をかけてくれる人に飢えていました。
「大変だね」「ゆっくりしなよ」「無理はしないで」
そうした言葉が欲しくて、自分の辛さをわかってもらいたくて、そればかりだったような気がします。
ただ、実際、治すとなると、それはまた別の話です。
ゆっくりしたり、無理はしないのは大切ですが、優しい言葉をかけてもらっているだけで治るわけではありません。
やはり、パニック発作が起きる場所に無理矢理行ったりしなくてはなりません。
薬を飲めばそれでOKではなくて、薬の服用以外にもやるべきことがたくさんあります。
パニック障害は鬱と併発しやすいですから、やるべきことをやるということは本当に大変なことです。
しかし、やらなくては治りません。
私のかかっていたその医師は、ぶっきらぼうといいますか言葉のチョイスが下手な部分はありましたが、治すということに関してはやはり優秀な人だったのかもなぁ~と思う時はあります。
優秀な人、愛情の深い人ほど、厳しいことを言ったりしますからね。。。
とはいえ、あまりに言われたことはひどく、副作用もひどかったので、いまだに感謝する気持ちにはなれませんが・・・。
そうした観点で考えると、パキシルも、副作用はひどいし離脱症状も大変ですが、やはり良薬なのかもしれません。
結局、本当に良いものというのは、薬であることと毒であることと表裏一体。劇薬でしょうね。