前回、前々回と首の疲労が副交感神経の働きを抑え、さまざまな不調を招いているというお話をしました。
・首こりは万病のもと【第1回】
・パニック障害・うつ・自律神経失調症と首のこり【第2回】
自律神経というものは私たちの体の生命を維持している神経ですが、環境の変化・不測の事態にすみやかに対応するための神経システムでもあります。
自分にとって大変な状況の変化に見舞われた時、速やかに反応して対応することができる順応力や適応力を司っているのが自律神経システムです。
これからというのは、何が起きるかわからない時代です。
どんな時代の変化にも速やかに反応していくためには、自律神経を整える・正常に保つことが重要でしょう。
そのためには、首。
知らず知らずのうちに溜め込んでいる首の疲労をしっかりととり、首こりを解消することで副交感神経を正常に働かせ、
さまざまなストレスから身を守る「生きる力」を獲得しましょう!
副交感神経は私たちに幸せをもたらす神経です。
首のこりを解消し副交感神経を正常に働かせることにより、精神科や心療内科では治らなかったパニック障害やうつ、何年も悩まされた自律神経失調症や不定愁訴が治っています。
松井孝嘉著『首こりは万病のもと』の中には書かれていませんでしたが、
パニック障害の方に多いヒステリー球も、首こりと関係があるのでは?と私は思っています。
では、首のこりを解消するためにどうしたら良いのでしょうか?
もちろん、『首こりは万病のもと』の著者である松井孝嘉医師の病院に通うことができれば、そこで治療して頂くことができるでしょうが、
すべての方が通えるわけではないと思いますので、有効な首こり解消法を探してみました。
首こり解消法
1、首を休ませる
2、首を温める
3、首のストレッチ
一つ一つ解説していきます。
<1、首を休ませる>
人間の首は、頭と体を繋いでいるというだけではなく、脳から体に繋がっている神経や動脈・静脈などの大事な血管がすべて通っている、いわば命の要所です。
人の頭の重さは約4~6kg。
デスクワークやパソコン作業など、うつむくだけでその約3倍もの負荷が首にかかります。
まずは、首を休ませることが大事です。
1日8時間は、低い枕で横になりましょう。
睡眠をとらなくても結構です。
横になって本を読んだり音楽を聴いたりするだけでも、首を休ませることができます。
その時、なるべく低い枕を使用すると良いでしょう。
<2、首を温める>
首には、脳から体に繋がっている神経や動脈・静脈などの大事な血管がすべて通っています。
首が冷えると、神経や血液の流れが悪くなって、スムーズに全身に流れていきません。
また、首が冷えると首の筋肉が固くなりますから、首のこりに繋がります。
冬でしたら、首が寒風にさらされないようマフラーを巻く。
夏も意識して、首を冷やさないようにしましょう。
気をつけたいのは、入浴後の濡れた髪です。
入浴後、髪が濡れたままでいますと、頭皮だけではなく首も冷えます。
なるべく早めにドライヤーで温めましょう。
その際に、ドライヤーで首を温めても良いですね。
入浴する際は半身浴ではなく、首までしっかり浸かりましょう。
ホットタオルを首に巻いても良いですね。
とにかく、首を冷やさないように気をつけましょう!
<3、首のストレッチ>
デスクワークやパソコン作業のように、一つに姿勢を長時間とっていると、首の筋肉が固定し血流が悪くなり、首のこりに繋がります。
デスクワークやパソコン作業の多い方は、15分に1度は首を動かしましょう。
オフィスですとなかなか大きな運動はできないと思いますので、少し首や肩を動かす程度で大丈夫です。
帰宅したら、ラジオ体操や小学校の体育の授業でやったような首の体操をしてみましょう。
とにかく、首を柔軟に保つことが大事です。
出来ることから始めましょう!
次回は、1日30分、自宅で毎日できるパニック障害・うつ・自律神経失調症克服法【最終章】です。