「死にたい!」「死にたい!」とすぐに思ってしまう方がいるんではないでしょうか。
私もパニック障害が長引き、うつも併発した時に、よく言っていました。
もちろん、「じゃあ、死ねば?」と言われたら死ぬ勇気なんてないのですが、「死にたい!」という気持ちが勝手に湧き上がってきて、口に出して誰かに言いたくなってしまうんです。
理由なんて自分ではわからなくて、1番信頼できる友人に、
「死にたい!って思う時ない?」
と聞いたら、
「思う時はあるけど、口には出さないよ。親が悲しむから・・・」
と言われました。
親との関係が上手くいっていなくて、それが長年のストレスとなってパニック障害を発症した私としては、親を悲しませる・・・という発想がありませんでした。
(ちなみに、今も、ありません。これは、自分と親との関係を省みると、仕方がないことだと思っています。)
結局、死にたい!というのは、甘えなんですよね。
その友人は小学校1年生の時からの友人なので、私のことをとてもよく知っています。
「未来ちゃんは、子どもの頃甘えられなかったんだよ。
だから、今、大人なのに甘えが出てきてしまう。
子供の頃、甘えることを許されなかったから、甘え下手なんだよ。
上手に甘えられないから、その代わりに、死にたい!死にたい!って言っちゃうんだよ」
と言われました。
当時の私は、甘えることはダメなこと! 甘えは悪! だと思っていたので、
1番の友人に、甘えてると言われたことはすごくショックで、やはり自分はダメな人間なんだ・・・と思って落ち込みました。
でも、違うんですよ。
甘えはけして悪いことではありません。
私は大学で心理学を専攻したので、発達心理学という子供の成長段階の心理発達にも興味がありまして、いろいろ本を読みました。
その中で、すごく心に響いたのが、
ひきこもりや不登校、ニートになってしまい自立できない若者について、
甘えているから、自立できないのではありません。
甘えていないから、自立できないのです。
十分に心から親に甘えることができた子供から、自分に自信を持って、外の世界に自立していきます。
この言葉を読んで、まさにその通りだと思いました。
子供の頃から、親に甘えられないので、心が安心することができないのです。
安心できる基地がなかったら、人間は外には出て行けません。
外でも家でも戦闘態勢のような状態になってしまいます。
外で最強のように見える人というのは、ちゃんと甘えられる心の基地があるんです。
これについては、またの機会に詳しく書きたいと思いますが、
私がお世話になった医師は、
「死にたいんじゃなくて、生きたいんだよね」
と言っていました。
その時は、真意がわかりませんでしたが、
今になると、わかります。
「死にたい!」のではありません。
「生きたい!」のです。
生きるために、誰かにこの心の苦しみをわかって欲しいんです。
自分ひとりでは、もう支えきれないくらい心の中に苦しみが溜まってしまっているんです。
それを上手に伝えられないので、
「死にたい!」「死にたい!」になってしまうのです。
死にたい!=愛されたい!
なのかもしれませんね。
甘えはけして悪いことではありません。
甘えが十分満たされれば、甘えの気持ちは消えていき、ちゃんと自分で立てるようになります。
今はまだ、甘えが満たされていないだけ。
けして、自分を責めないで下さい。
次回は、7月22日(月)18時更新です。